2016年09月13日

同人誌:囲碁を楽しむ本 stroll (いなきた鉄道)

囲碁×女の子×コミケ。
この組合せを実現している希少な同人誌の存在は2年程前より知っていました。
しかしごく最近、その発行者さん(いなきた鉄道さん)は
6年半前(同人誌発行前)に当ブログのこの記事内で言及・トラックバックさせていただき、コメントいただいた方だと気付き
運命めいた衝撃を受けています。

ということで購入しました。
(通販サイト COMIC ZIN様にて購入できます。⇒サークルページ
stroll.JPG

表紙は各号、可愛い女の子×囲碁なイラストで、
かつ囲碁要素も、囲碁界隈をよく知った人でないと描けない要素がフィーチャーされています。
(Vol.1 ハートの詰碁(向井梢恵プロのウェディングケーキ)
 Vol.2 囲碁未来(文字は「囲碁教室」って書いてあるけれど)
 Vol.3 GO Ark (http://goark.jp/ ))

内容も多種多様で、
私が購入できたVol.3, 4だけでも、
・囲碁カフェや囲碁イベントなどの紹介と体験レポート
・宇城はやひろさん(代表作:みことの一手!など)や加藤文枝さん(代表作:いしのおと など)による、
 書き下ろし囲碁漫画作品
"囲碁界の悪女"こと稲葉禄子さんを初めとするゲスト寄稿
・対局時計や免状などの囲碁アイテム紹介
・囲碁を織り交ぜた、青春フラグ系小説(Vol.3) (個人的には、この続きが(現在進行形でも)読みたいです。)
と盛り沢山。

更にVol.1, 2(完売のようです通販で販売停止のものは、発行者様個別対応とのことです)では、
・声優ささきのぞみさんと下坂美織二段のレッスン&対談
・特集「2桁級の囲碁の楽しみ方」
と、とても魅力的な内容があるようです。


内容がとても作り込まれていて読み応えがあります。
発行にはかなりの労力が掛かっていると思います。

特にすごいと思っている点が2つあります。

一つは、執筆陣の豪華さ
かなり有名な方々が執筆に加わっています。
(ささきのぞみさん、意外と自分アニメ見てないので分からなかったのですが、
 ジュエルペットのサフィー役と聞き驚きました。娘がサフィー大好きなのです。)
他者に作業を依頼するのは、たとえ相手が家族や同僚であっても
とても労力の要る・神経を使うことでありますが、
多方面の著名人に依頼し、それを纏め上げ形にするのはとても大変な事だと思います。

もう一つは、身体を使って執筆していること。
囲碁カフェめぐりも、囲碁イベントレポートも、
執筆者自身が実際に出向き、リアルに体験し、執筆しています。
同人誌は、リアルなものなのかも知れません。
対局時計なども、実際のハードウェアとしてリアルな物です。
ネットから碁に触れ始めた層には、このリアルとの架け橋になる情報は
ネットからは得難い、新しい一歩が開ける興味深い情報であると思います。
(自分も、無性に対局時計が欲しくなりました。)

stroll = 散歩。
囲碁の風を感じながら自分の足で歩くための手引きをしてくれる、
とても良い囲碁情報誌と思います。


このバイタリティ・行動力の強さに敬服します。
自分も、キーボード打ってるだけでなく、もっと頑張らないと!と思えました!


追記(2016/9/27)

その後、発行者さんと直接やりとりして、
通販サイトで購入できなかったVol.1, 2を入手できました!
stroll2.JPG

Vol.1, 2は、囲碁イベント参加記の他に
多くのボリュームを持っているのが、
声優 ささきのぞみさん・長島瑞枝さんと、
下坂さん・稲葉さんとの囲碁体験記 & Girl's Talkです。

これがかなり読み応えがあります。
囲碁の話抜きでも興味深いトーク内容だと思います。
囲碁と、声優・演劇の世界、一見共通点は無さそうですが、
答えが無く、それゆえその人独自の価値観を出さないと存在できない、
実力主義のシビアな世界に生きる表現者として
驚くほど共通することがあるのです。
(人柄が如実に反映されるところなど。)
これ読んでると、全く別の世界ですが演劇の世界にも興味が沸く、
とても良い対談だと思いました。

また、囲碁カフェや若者向け囲碁サークルの紹介も
やはり創刊号から充実しています。
一貫しているのが、紹介される囲碁スペースが、
従前の囲碁囲碁した雰囲気じゃなく
お洒落なカフェやバー・サークルの雰囲気で、
普通に行きたくなります。
(Vol.2のマンガの落ちにもなっています。)
囲碁はおまけくらいのさり気なさがあり、
このスタンスが普及には大切なんじゃないかと思います。
(まず、居心地良いところにしないと、定着しないでしょうから。)
posted by curren at 00:56| Comment(5) | TrackBack(0) | 日記 - 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月01日

囲碁クエスト所感

♪ぱーぱーぱーぱーぱーぱー ぱぱイゴクエストゥッ...
というウィスパー気味なボイスが耳から離れません。(The Theme Of IGOQUEST)

ということで、非常に遅ればせながら、
囲碁クエストやっとレート確定するまで打ったので
感想など記したいと思います。

まずタイトル「囲碁"クエスト"」について。
"クエスト"言うからには、某有名ドラゴン探しRPGのイメージで
マップ上歩くとモンスター出てきて、囲碁でバトルして、
勝つと経験値たまってレベルアップしたり、得たゴールドで装備・アイテムを買って有利に進行する、
という感じのゲーミフィケーションされたものかと思ったのですが、
ソリッドな囲碁対局アプリで逆に少し意表を突かれました。
しかし、questの本来の意味 = 追求・探求 であり、
数多くの対局を通して囲碁の真理を探求すると考えると納得です。
実は非常にRPG的なゲームなのかもと思います。

アプリの概要・特徴については、この記事お読みの方の多くはご存知かと思います。
・9路・13路のネット対人囲碁対局スマホアプリ(ブラウザ版もあり)
  ⇒対局時間が短く済み、気軽に空き時間にプレイできる
・Eloレーティングシステム
  ⇒棋力が数値化され、励みになる。(仕組み上時価だが)碁会所段級位より遥かに信頼性があり標準的な棋力単位となる
・プロ棋士や著名人もプレイし、NHK囲碁フォーカスでも紹介されるほどの知名度
  ⇒アクティブユーザーが非常に多い

囲碁クエストのヒットの要因は、「コンパクト」「シンプル」化にあると考えています。
路数を9・13路のみにする・持ち時間切れ負け制(早碁に属するもの)による対局時間のコンパクト化は、
忙しい現代人でも遊ぶことを可能にしています。
終局同意排除(完全自動判定)・チャット排除は、
無用な対人トラブルによる決定的なネガティブ感情を生まず、継続意欲を削ぎません。
(それに、人が集まりチャットが出来るサイトは出会い系化のリスクがありますので...。)

主観的に、今までの他の対局場と異なると一番感じたところは、
入門者・初心者がいっぱいいるということです。
幽玄の間・KGS・東洋囲碁などでは私程度の棋力の人間はほとんどおらず、
非常に肩身が狭く蹂躙される日々を送り、嫌、というか恥ずかしくて対局場を後にした過去がありますが、
囲碁クエストは話題になっていることで人が人を呼ぶ好循環が発生し、
新規ユーザーも常に増えているためと思います。

なお、私のレーティング(13路)は以下です。(ブラウザ版でのキャプチャ)
goquest_rate.PNG
こんな私も、棋書を10冊以上読むくらい勉強しておりました。
この辺りやもう少し下のレーティングでも、数千局打っている方がザラにいらっしゃいます。
(7000局位打っている方がいました。
 囲碁クエスト13路開始から2年間毎日欠かさず10局打っているペースです。)
今までこういう人も初心者扱いだったり、あるいは初心者とも扱われないことが多かったです。
(普及・標準化を目指すある組織のサイトで、レーティング1300以下は標準化検討対象外だったりする。
 あと、段位者の常連が集う碁会所で、対戦相手がいないよって追い返されるのは偶に聞く話です。)
棋書10冊以上読んでも、数千局打っても、初心者にもなれないのってどんだけ敷居が高いんだよと。
囲碁クエストではレート1200以上で青文字として少し上のランク扱いとなるのが嬉しかったりします。
Go-Up.onlineのレベル呼称はこの考えに基づいています
 上級(囲碁クエレート1000くらい???)以上の方が規格外、どうかしてるレベル(褒め言葉)なんだよって考え。
 ちなみに囲碁クエレート約1250の私には、Go-Up!の超々特級(Lv.6)が丁度良い相手(ちょっと強い位)です。)

対局内容は、Go-Up!のような同系CPUとの対局サイトとは異なり、
ネットの先の多種多様な棋風の人との対戦になるので
一局ごとにかなり印象が違い、マンネリ化しません。
(斬新とか形が悪いみたいに感じる手をよく打たれると感じますが、
 それは私が決まったCPUに慣れてしまっているからかも知れず、弊害と感じました。)

ボットが、レーティングの割に弱い印象を受けます。
これはボットは不慮の事故で負けることが少ないからと想像しています。
(ネットワーク障害(モバイルな人は電波悪い)、時間切れ(電話着信、客人来訪等含む)、ミスタッチなど)
でも余裕くれて打ってると低級のボットにたまに負けます...。

システム面では、囲碁サイト製作者としての視点からも含め、
以下のようなことを感じました。
・「対局中は相手のレーティングを表示しない」オプションがあるのは合理的で嬉しい
 ⇒相手のレートの方が高くて強いと思ってしまうと、
  相手の無理手も正しい(殺せない)手だと思い込んで縮こまってしまうので。
・アプリ側での音量調整があるのが実用的
 ⇒最近の端末、OS側での音量目盛1つでもやたらと音がでかいので。
・タッチでの操作方法(1pointモード相当)
 ⇒iPad(9.7inch)でもミスタッチを偶にしてしまうが、
  囲碁クエ慣れた後Go-Up!やると2pointでの着手確定が一手間多く少し煩わしいと感じる。
・終局判定結果の自陣/敵陣・死石表示はやはり欲しい
 ⇒終局判定結果を調整できないとしても、どう判定されたか確認したい。
  勝ってると思ったのに負けとなったのは、想定と異なる判定をされたのか?目算が甘いのか?の確認のため。
  活きてると思った石が実は死んでいるなど、認識誤りへの気付きのため(特に初心者時に欲しい)。
・レーティングの推移グラフを見たい(KGSのように)
 ⇒勉強した後にレーティングが上昇していく様子を確認したい。
・昔(ライフシステムがあった頃)は、レートがかなり上の相手ともガンガン置石ありでマッチングされ、
 ガチャ的に未体験ゾーンに触れられる(宇宙の人と打つ可能性も...)スリルがあったような気がするが気のせいか?
 ⇒人が増えたから?マッチングのロジックが変わった?置石対局オプションがみんなOFFになってるから?


そして一番参考にしたいと思ったのが、対局結果画面。
シンプルな勝敗表示の下に、
「すぐ対局」「棋譜を見る」「棋譜をツイート」の3つのボタンが表示されている。
(「すぐ対局」は左上、赤色で少し目立つ)
goquest_result.PNG
対局後に想定するユーザーアクションの導線が分かりやすく引かれており、
これが数千・数万局対局するユーザーさんを生んでいるのだと思います。
(私も、対局後無意識に操作して次の対局を始めている時があります。)
Go-Up!の場合は、無粋なアフィリエイト画像が目立つ(全然儲かるどころじゃないのに)上、
ドレスアップ勝利時はファーストビューにユーザーアクションのリンクが表示されないという有様。
(ちょっとネタバレ気味な画像ですが)
goup_result.PNG
何ができるかを提示する意味合いも含め、UIを見直そうと思います。
(これが、初期離脱率を下げる施策になるかなと思っています。)


気合入れて40局(レーティング確定)まで打ったのは
自分の棋力計測の主目的の他、
対局ソフトとしての彼我分析(目的や対象者が違うので競合ではありませんが)、
Go-Up!CPUの棋力目安計測、ブログ記事のネタ、等の目的もありましたが、
対局するためのストレスがとても少ないことで
単純に囲碁対局自体の魅力を再実感できました。
継続して少しづつ打っていくと思います。
posted by curren at 02:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 - 囲碁 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする